モトコーミュージアムの意義
戦後、元町高架下は闇市として復興の狼煙を上げました。高度成長期には世界一の貿易港として港湾関係者のコミュニティを形成し、さらに日本のファッションやライフスタイルをも牽引してきた。いわば神戸の「歴史と生活の背骨」を担いました。
このミュージアムは高架下を次代に導く「リアル・モトコー体験施設」です。先人のカッコよさを振り返り、未来のポテンシャルに思いをはせてください。
モトコーは今後の再開発で、地域に開かれ、日々活用され、ひいては社会課題を解決する場所になります。災害時には住民のシェルターに。生活を豊かに支えるマーケットに。毎朝の高齢者や子どもたちのラジオ体操やヨガなどの広場として──。
新しく見えて、じつはモトコーが過去に果たした役割を現代的に再解釈・提案する。次世代のモトコーにむけて再興の狼煙を上げる時が来ました。
入川秀人 元高プロジェクト・プロデューサー